デジナラボ

デジナではデジタル捺染の普及と高品質化を目指し、日々研究を続けています。


このページでは研究中の案件や
デジタル捺染に関するちょっとした豆知識などを掲載予定です

プリンターを置いてる新潟、十日町の工場とのライブ中継や、
プリント以外の前処理、蒸し、整理加工についての説明も行なう予定です。

“こんなことはできないか?”というご要望もどんどんリクエストください。
染色のプロがいっしょに考えます。


インク開発情報

顔料インクテスト中!

染料プリントと比べてお手軽にプリントできる顔料インクプリントを実験中です。
安価に(染料プリントの60%程度のコスト)オリジナルプリント製品が製作可能です。

顔料インクテキスタイルプリントに向くもの
・雑貨、小物
・タペストリー、カーテン
・イベント用ののぼり旗、バナーフラッグ、ゲートフラッグなど



顔料インクのメリット
・工程が少ない ・・・ 生地に直接プリントするだけ。すぐに完成します。
・生地を選ばない ・・・ 綿ポリ等の混紡素材にもプリント可能
・コストが安い ・・・ 工程が少ないためプリント工賃が安くなります。
・その場でプリント、持ち帰りができる。

顔料インクのデメリット
・堅牢性が低い ・・・ インクが生地に乗っているだけなので、強くこすると色落ち、色移りします。
・発色が劣る ・・・ 蒸しの工程が無いので、インクを吹いたままの状態で、発色が劣ります。
・色が薄い ・・・ インクの中にバインダー(接着剤)が入るのと、プリントヘッドの詰まり防止のため
           染料と比べてインクの濃度が薄くなっています。染料プリントと比べると、
           黒などの濃色は60パーセント程度の濃度になります。




染料インクのメリット
・堅牢性が高い ・・・ 色落ち、色移りの心配がない
・発色がよい ・・・ 蒸しの工程で発色しますので、彩度の高い鮮やかな仕上がりになります。

染料インクのデメリット
・工程が多い ・・・ プリント前に前処理、プリント後に蒸し、水洗、整理が必要になります。
・コストが高い ・・・ 上記のように工程が多いため、プリント工賃が高くなります。




プリンター開発情報



テキスタイル用インクジェットプリンター開発中!!

デジナでは安価で小さなテキスタイルプリンターを開発中です。

開発情報やスペック等をメールにてお知らせいたします。



12/3 インクジェット×金箔 実験中!!  



11/21 デジナでプリントしたポリエステル生地の堅牢度試験のデーター届きました。  


11/14 薄もの対応用の4号機 ガーター部分を完全に作り直しました
     三耕さんのミシン制作の技術を注ぎ込んだものすごい精度の仕上がりです。


10/4 魚沼整染第三工場 プリンター増設しました!!

9/4 新型プリンター続々届いています!!



8/28 溝切り作業
生地をプリントする場合、紙と違ってインクが下に抜けてしまうので
インクが生地の裏に付かない様に溝を削っています。


  薄いアルミ板なので、溝を掘るのがたいへんだったみたいです。

 こんなかんじで、2mmの深さの溝ができました。
 次は裏抜けしたインクが付かないか、スケスケの生地を50mプリントテストします。






魚沼整染さん動画 プリント

こんにちは、デジナラボ担当のわくいです。
このたびプリント生地の出来るまでと称しましてプリントについて説明します。
みなさんが衣類やインテリアの生地の柄を見て、
これはいったいどのようにして描かれているのだろうと疑問に思った事はないでしょうか?
 え、ない? まあ、それでもいいので一緒に生地について語りましょう。
その加工方法の中でも今、最も新しい手法、
インクジェットによる生地のプリントをご説明いたします。 
最後まで見て、読んでね。




家庭でもインクジェットのプリンター持っているという方が多いですよね。年末になるとお父さんが説明書を片手に年に一回、来年の年賀状のためにプリンターと格闘していますよねぇ。ヘッドクリーニング何回もやって、挙げ句にインクが足らなくなって高いインク買ってきて、2、3回の失敗で要領を覚え、そして年賀状出来る頃は貴重なお休みが終わってたりするんですよ。うんうん、わたしも経験あります。
 前置きがちょっと長かったですが、そのインクジェットプリンターのオバケみたいので生地を染めております。なんの事はない、年賀状作るのと一緒ですよ。ほらね、少し大きいだけ。ちなみにこのワンちゃん、デジナのマスコット犬ピース君です。このあいだ飼い主を噛むといったトラブルを起こした、ちょっとひょうきんなワンちゃんです。


魚沼さん動画 蒸し




 紙にプリントするのと違いまして、生地では色を発色、定着させるために蒸すのが一般的です。これは蒸し箱または蒸し釜などと言っていますが、この中に先ほどプリントされた生地を入れて蒸します。ちなみに家庭用の蒸し器、あの茶碗蒸し作る時の道具でも蒸せます。小さい生地だったらね。わたし茶碗蒸し結構好きなんで、ちょっと計算したら、この蒸し箱一回で5000個の茶碗蒸しが蒸せます(たぶん)。もちろん蒸したことありません。ピース君ただいまホットドッグ状態。



魚沼さん動画 蒸し2





魚沼さん動画 水洗



 
 蒸した生地は糊や定着しない染料を洗い流します。これをきちんとしないと色がにじみ出てくるので大切な工程です。生地の最初と最後をつなげ、ループ状にしてぐるぐる回しながら洗います。生地もピース君も気持ち良さそう・・なんて思いますけど、アルカリでぐらぐら煮ちゃうけっこう過酷な条件下です。



魚沼さん動画





魚沼さん動画 仕上げ




 さあ、いよいよ仕上げです。生地が機械の中を通っていますが、これはテンターという機械で、生地の両耳を引っ張って幅をそろえると同時にしわを伸ばしているのです。きれいになるでしょ。この後、セット機(アイロンみたいなもの)にかけて生地の完成です。その後、生地は縫製を経てさまざまな製品となり、みなさま消費者の方々へと旅立って行くのです。ピース君もきっとどこかで、タンスの肥やしになって・・いない事を祈ります。
ところでこのテンターという機械、かなりの年代物でわたしが生まれる前からあったのではと思うほどの年寄り機械。見た目はオンボロですが・・今でも現役で生地のしわを伸ばしております。

 拙いご説明で分かりにくかと思いますが、今後もデジナラボでネタを探して参ります。今後とも宜しくお願いいたします。 わくいでした。



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